バーキンとはエルメスを代表する高級バッグの1つです。2つのハンドルがついたハンドバッグで素材によって金額は異なり基本的に100万円以上しますがクロコダイル素材でダイヤモンドをあしらったモデルもあり中には1000万円を超えるものもあります。
バーキンはエルメス正規店ではなかなか手に入れる事ができないためプレミア価格がついている素材・カラーが多いです。また上顧客など1部の方にはパーソナルオーダーと言って自分の好きなカラーで注文する事もできます。今回はもう少し詳しく誕生秘話や魅力などバーキンについてまとめました。バーキンについて知りたい!と言う方は是非ご覧ください。
バーキンの名前の由来と誕生秘話
バーキンが誕生したのは1984年でエルメスが創業されたのは1837年ですので実に150年近くが経過してから生まれました。元々エルメスは馬具に関する製品を作るブランドでバーキンの原型になっているオータクロアも馬の鞍入れ(くらいれ)のバッグとして作られました。
バーキンはエルメスの5代目社長である『ジャン・ルイ・デュマ』の時代に生まれ誕生秘話は非常に有名です。パリとロンドンを結ぶ飛行機の中でデュマ氏のたまたま隣合わせになったイギリスの女優“ジェーン・バーキン”。当時母親になったばかりであった彼女はたまたま隣合わせになったデュマ氏と意気投合して自分のニーズを満たすバッグがないと話し、その場でデュマはイメージバッグをスケッチし持ち帰って製造しました。哺乳瓶も入れる事ができる容量でデザイン性が高く使い勝手も良いバーキンはこうして誕生。ジェーン・バーキンとの出会いがエルメスの名作を生みだし、そのまま彼女の名前がモデル名となりました。凄まじく人気が高くエルメスの中でも最も入手が困難なバッグです。
バーキンとはどのようなバッグなのか
バーキンは2ハンドルタイプのハンドバッグで肘下までハンドルは通る(バーキン25は通らない)サイズ感となっています。バーキンと似ているオータクロアとはハンドの長さが異なりバーキンの方が使いやすいという方が多いです。フラップと呼ばれる蓋がありフラップをクロアと呼ばれるサイドの革を中央の金具で留めるというのがバーキンの使い方であり特徴です。バッグの内部がファスナー付きのポケットがついています。
1回1回フラップをするのが面倒と言う方はフラップを内側に入れて使う事もでき実用性も優れています。内部・外部どちらも無駄なデザインや機能が一切なくカデナと呼ばれるパドロックとクローシュと呼ばれるカデナを開ける鍵をぶら下げる革が付属品としてついています。
ケリー、オータクロワとの違い
エルメスにはバーキンと同じく人気が高い『ケリー』があり、この2つがエルメスのバッグの中で最高クラスの金額と高い人気を誇っています。そしてもう1つバーキンとデザインが似ているオータクロアと言うバッグが存在します。オータクロアはエルメス好きの方なら知らない人はいないと言われるほどバーキンを語る上では欠かせないバッグです。
バーキンとケリーとの違い
- サイズ展開の違い
- ハンドルの違い
- 付属品の違い(ショルダーストラップ)
バーキンとケリーはまずサイズの展開が違います。バーキンは25・30・35 cmと言ったように5 cm刻みでサイズが展開されているのに対してケリーは25・28・32・35と言ったように5 cm刻みではありません。またバーキンはハンドルが2つなのに対してケリーは1ハンドル。ハンドルを見ればバーキンなのかケリーなのか見分けがつきやすいです。その他ケリーにはショルダーストラップがつくのに対してバーキンはショルダーストラップが付きません。
バーキンとオータクロアとの違い
- ハンドルの長さの違い
- サイズ展開の違い
- オータクロアの方が縦が大きい
バーキンと1番見分けがつきにくいのがオータクロアでバーキンは元々オータクロアがベースとなって作られています。
オータクロアとの違いはまずハンドルの長さです。バーキンは肘まで通るハンドルの長さなのに対してオータクロアは肘まで通りません。オータクロアは手に持って使う仕様でバーキンは腕にかけて持つ事も出来る仕様です。
そしてオータクロアはバーキンと比較すると縦が長い作りとなっています。そのためもあってかバーキンの方が若干カジュアルな雰囲気がありオータクロアは少し締まった印象があります。またオータクロアも28 cm、32 cmとバーキンと異なるサイズ展開となっています。
バーキンのサイズ展開
バーキンには6種類のサイズの展開がありサイズによって用途や印象が異なります。サイズ別に特徴などをまとめました。
バーキン25
サイズ:横25 cm×縦21 cm×マチ(奥行)13cm
25 cmのバーキンは荷物が少ない方、小ぶりなバッグが好き!と言う方に最も適したサイズです。小ぶりと言ってもある程度の荷物は入りパーティシーンなどにも最適なサイズです。バーキンの中でも30cmと並ぶほど人気の高いサイズですが腕に通して使う事ができないハンドルサイズですので手に持って使う仕様です。海外の方に比べると小ぶりな方が多い日本人には最も合うサイズとも言われています。
バーキン30
サイズ:横30cm×縦22cm×マチ(奥行)16cm
バーキンの30cmは最も使いやすいサイズ感と言われています。大きすぎず小さすぎず、普段使いはもちろんビジネスシーンなどでも使う事ができるサイズです。容量もしっかりありますので荷物が多少多い方でも安心。悩んだらまずは30cmを購入する事をオススメします。
バーキン35
サイズ:横35cm×縦27cm×マチ(奥行)18cm
バーキンが登場した1980年代から1990年代は35cmが最も需要があり一般的でした。時代の流れとともに小さいバッグの需要が上がり特に国内では25cmが登場してから35cmの人気は少し落ちました。35cmはたっぷり容量がありますので荷物が多い方にオススメです。ビジネスシーンなどでも活躍してくれるサイズでヨーロッパなど海外の方からの人気が高いサイズです。
バーキン40
サイズ:横40cm×縦29cm×マチ(奥行)18cm
バーキン40は流通数が少なく希少性が高いサイズです。一泊二日など旅行にも最適なサイズです。40になってくるとバッグ自体が重たくなってくるため女性よりどちらかと言うと男性に人気があるサイズです。
バーキン45
サイズ:横45cm×縦30cm×マチ(奥行)19cm
バーキン45は40と同じくかなり流通数が少ないサイズです。持ち手が長いロングタイプもありロングは肩からかけて使う事ができます。45cmも旅行など荷物が多い時に使うサイズです。
バーキン50
サイズ:横50cm×縦34cm×マチ(奥行)34cm
バーキン50はバーキンの中で最も大きいサイズで旅行向けのサイズです。バーキン50も数は少なくほとんど見かける事がないサイズです。
バーキンの種類
あまり知られていませんが実はバーキンにもいくつか種類があります。あまり見かける事がないモデルがほとんどで価格も通常のバーキンより高いです。今回は少し変わった6つのバーキンを紹介します。
ショルダーバーキン

ショルダーバーキンは持ち手が長く肩からかけて使う事ができるバーキンです。バッグ本体は通常のバッグより小さくなっているため荷物が入る容量は少ないですがコンパクトな分使い勝手は良いです。ショルダーバーキンは多少流通数がある為、色味などにこだわりがなければ手に入れやすいバーキンです。
シャドウバーキン

シャドウバーキンは2009年に誕生したモデルでフラップとクロワ部分がだまし絵のようになっている非常に珍しいバーキンです。通常はフラップ部分がありますが、シャドウバーキンはフラップが存在しませんのでそのまま開け閉めをする開閉部がオープンなバッグです。エルメスの遊び心を感じるバッグです。
ソーブラックバーキン

バッグ本体、金具、全てが黒色のソーブラックバーキンは2010-2011秋冬限定で作られた珍しいバーキンです。通常エルメスの箱はオレンジ色ですがソーブラックは箱も黒で。エルメスマニアにはたまらないポイントです。
バーキン・フォーブル

フランスのパリ8区フォーブル・サントノーレ通り24番地に本店があるエルメス。バーキンフォーブルはエルメス本店をモチーフに再現されたバーキンです。
エルメスの中でも高級素材であるクロコダイルと牛革を組み合わせ日よけなどもデザインに取り入れられておりエルメスの遊び心を感じるモデルです。極端に少なく幻とも言われています。
バーキン・カーゴ

貨物と言う意味がある“カーゴ”。バーキンカーゴは外側に大小さまざまなポケットがついた斬新なデザインをしているバーキンです。特にサイドについているポケットはカップホルダーとなっておりどんなものでも収納できるデザインとなっています。革素材とキャンバス素材を組み合わせたモデルでこちらもなかなか見かける事がない希少性が高いモデルです。
外縫いバーキン

ケリーには内縫いと外縫いの2種類がありますがバーキンは1種類の縫い方のみでしたが2019年から外縫いのバーキンが発売されました。ケリーと同様に内縫いの方がカジュアルで外縫いの方がカチッとしていて若干フォーマルな印象です。ケリーと同様に外縫いの方が定価は高くまだまだ流通数が少ない為どの色味、素材でも定価を大幅に超えた金額で販売されています。