自動巻き時計とは?特徴やメリット、取扱い方やお手入れ方法などについて

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機械式時計の1つである「自動巻き時計」。オートマティックとも呼ばれる自動巻時計は特に高級時計ブランドが多く採用している時計の一種です。

今回は自動巻き時計について詳しく解説していきます。

POINT
  • そもそも自動巻き時計とは
  • 自動巻き時計の魅力とは
  • 自動巻き時計ならではのメリット・デメリット
  • 自動巻き時計のお手入れ方法

自動巻き時計に関してまとめてましたので詳しく知りたい方は是非チェックしてください。

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KAKITANI

ブランド鑑定士歴15年。
東京都在住。東京を中心に大阪など各地で買取業務を経験。質屋、販売買取店での勤務を経て現在バッグや時計などブランド全般を取り扱う買取専門店に在籍中。雑誌などの監修実績ありメディア取材受付中!
得意なジャンルは時計、バッグ、宝石。
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自動巻き時計とは

自動巻き時計とは機械式の時計の1つで簡単に言うと「腕の動きを利用して時計を動かす仕組みの時計」です。

自動巻き時計の仕組みは腕の動きによってローターと言う内部の機械が回転、歯車に動きが伝わりゼンマイが巻き上げられる。巻き上げられたゼンマイが元に戻ろうとする際に発生するエネルギーを利用することで一定の周期で時間を刻むことができるという仕組みです。

腕の動きを利用しない手巻き式に対して自動巻きは腕の動きを利用し時計が自動でゼンマイを巻いてくれるため、つける際に必ずゼンマイを巻く必要がない特徴があります。

また自動巻きは腕に装着することで常にエネルギーが蓄えられ安定しますので手巻き式に比べると時間が狂いにくいと言う違いもあります。

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同じ機械式時計でも使いやすさなど手巻き式と自動巻きでは異なります

自動巻き時計の歴史について

自動巻き時計の歴史は非常に長くここでは簡単に説明したいと思います。自動巻き時計の歴史は200年以上前まで遡ります。

1780年に天才時計技師アブラアン=ルイ・ブレゲの手によって初めて自動巻き時計が実用化されました。懐中時計に重りを付ける事でゼンマイが巻き上げられるという仕組みでしたがそこまで普及はしませんでした。

自動巻き時計が普及したのは1920年代以降でロレックスが360度回転する自動巻き機構を搭載したオイスターパーペチュアルを1931年に発表し以降徐々に自動巻き時計は普及していきました。

今なおオイスターパーペチュアルというシリーズはロレックスの人気シリーズで世代を超えて使う事ができるデザイン性と機能性は幅広い層から高い支持を集めています。

自動巻き時計のメリットとは

自動巻き時計には巻き上げの必要がなく機械式ならではの魅力を感じることができるなどのメリットが多数あります。ここでは自動巻き時計の魅力を5つ紹介します。

巻き上げの手間が不要

自動巻き時計は手巻きのように毎日手でゼンマイを巻き上げる必要はありません。

数日使わずに止まってしまった場合や腕の動きが足りない時などは使用する際に巻く必要がありますが基本的に自動で巻き上げられますので機械式ですがつきやすいのが特徴でもあります。

機械式ならではのメカニカルな魅力がある

自動巻き時計のムーブメントは複数の細かい部品を使い複雑な構造で作られています。これらが組み合わさる事で時計が動き時間を刻みます。

このように機械的な魅力があるのも自動巻き時計の魅力。中にはムーブメントを直接見る事ができる裏スケタイプの時計もあり、美しいムーブメントを楽しむ事ができます。

バリエーションが豊富

多くの高級時計ブランドは自動巻きムーブメントを搭載したモデルを製造しており、メーカーやデザインなど自動巻きはバリエーションが豊富です。

高級時計ブランドの場合は自動巻きが主流で手巻き式は非常にバリエーションが少ないです。特に高級ブランドのメンズ時計は自動巻きが多いです。

資産価値が高い

自動巻き腕時計には資産価値が高いものが多く希少性が高いアンティークウォッチのほとんどが自動巻き、または手巻きの機械式時計です。

機械式時計は時計好きのコレクターから人気が高く世代を超えて受け継がれる事も多い自動巻き腕時計。

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資産として腕時計を持つのであれば機械式時計がおすすめです。

寿命が長い

自動巻きの時計は定期的にメンテナンスを行えば半永久的に使い続ける事が可能です。

特に高級時計ブランド自動巻き時計は多くの部品を熟練の職人が1つ1つ丁寧に仕上げますので長く使う事ができます。

昔の時計で部品がない場合は当時の部品ではなく今の部品でメンテナンスが行われる事もありますがアンティークとして評価が高い時計は当時の状態で保管しておいた方が価値が高い場合もありますのでメンテナンスの際は注意しましょう。

自動巻き時計のデメリットとは

自動巻き腕時計ならではのメリットがある一方メンテナンス費用が高いなどデメリットもあります。

いくつか自動巻きのデメリットについても紹介いたします。

クオーツ式よりも精度が低い

自動巻き腕時計はクオーツ式に比べて精度が劣ってしまう事があります。これはクオーツ式とは作りが異なる為で正確さにおいてはクオーツ時計は最強です。

しかし近年の高級時計ブランドの自動巻き時計はかなり性能が良い為クオーツクラスの精度を誇るモデルも増えています。

時間調整が必要な場合がある

自動巻き腕時計は腕の動きで蓄えられたエネルギーによって時刻を刻みますので数日着けずにおいておくと時計が止まってしまいます。止まってしまうと時間調整の手間とリューズを巻き上げる必要があります。

自動巻きの場合動力を維持する事ができませんので常に動かしておきたいのであればワインディングマシーンなど専用の機械が必要です。

メンテナンス費用が高額な場合がある

自動巻き時計はムーブメントの構造が複雑で多数のパーツも使用していますのでメンテナンスが容易ではありません。

そのため定期的に必要なメンテナンスに加えて一般的な腕時計に比べてメンテナンス費用が高額になる場合もあります。

特に高級時計の場合は機械・モデルによってメンテナンス費用が数十万かかることもありますので購入の際にメンテナンスのことも考えて購入するようにしましょう。

ケースが厚くなったり重い場合もある

手巻きの場合は手で巻く必要がある一方、自動巻きに必要な部品が不要なため薄いケースもありますが自動巻きは自動でエネルギーを蓄えるために必要なローターなどの部品が必要でケースが厚くなったり腕時計自体が重くなることもあります。

しかし近年では技術も向上し薄型の自動巻時計も多くそこまでケースの厚さは気にならないです。

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ケースが薄い自動巻きは高い技術力が必要なこともおおく高額な場合もありますので薄型のケースが好きな方はクオーツ時計の方がおすすめです

自動巻き時計の取扱い方や注意点

自動巻き時計は内部の機械が複雑で部品の数も多いため取り扱いには注意が必要です。

自動巻き時計を使う際の注意点などについていくつかピックアップしました。

  • 強い磁気が発生するものの周りにおかない
  • 強い衝撃には注意が必要
  • 放置し過ぎないこと

強い磁気が発生するものの周りにおかない

自動巻きの時計だけではなく腕時計全般に共通して言えることですが「磁気には注意しましょう」。

身近なもので言うとスマホやパソコンなどがあり磁気を帯びてしまうとゼンマイやテンプなどが正常に動かなくなり磁気抜きと言う修理が必要になってしまします。

最近の時計は丈夫になっており、磁気を発生する機械も性能になっていますのでそこまで磁気に関して心配する必要はありませんが中には磁気帯びしている時計もありますので気をつけましょう。

強い衝撃には注意が必要

衝撃は特に注意が必要です。強い衝撃を与えてしまうと内部の歯車が狂ったりガラスに傷が入ったりします。

スポーツをする時や体を動かす仕事をされている方は外しておいた方が無難かもしれません。

また時計を力いっぱい振るのもNGです。あくまでも自然な腕の動きを利用して動く設計になっていますので強く売ると中の機械が壊れることもあります。

放置し過ぎないこと

自動巻き腕時計は多くの部品を使って作られ1つ1つの部品がかみ合う事で時計が動きます。つけずにずっと置いておくと油が固まったりして正常に動かなくなる事もあります。

なんとなく車も長い年月放置していたら壊れそうなイメージがありますがそれに近いイメージ自動巻き時計にあります。

自動巻き時計のお手入れ方法

自動巻き時計のお手入れ方法やメンテナンス方法に関しては下記記事内でも詳しく紹介しておりますが、主に5つの点に気をつけましょう。

  • 普段から掃除をする
  • 定期的にオーバーホールを行う
  • 使わない時も定期的に動かすようにする
  • 磁気が近い場所で保管しない
  • 直射日光が当たる場所は避けて保管

普段から汚れを掃除する事で綺麗な状態を保つ事ができます。

自動巻き時計は定期的にオーバーホール(メンテナンス)が必要ですのでお金はかかりますが定期的に行うようにしましょう。

保管場所にも気をつけましょう。場所が悪いと磁気帯びや文字盤やベゼル変色など状態を悪くする事にもつながります。

自動巻き腕時計の買取事情

自動巻き腕時計はクオーツタイプに比べて機械が複雑で修理代も高くなるため、買取の際は内部のコンディションも大切な査定ポイントになってきます。

万が一内部機械のコンディションが悪くメンテナンスが必要な場合はマイナス査定になることもあります。

自身で内部のコンディションが良いか悪いか判断する事は難しいのですが、もし何か修理を行い明細がある場合は残しておき査定の際に一緒に出すようにしましょう。

また機械のコンディションが悪く査定の際大幅にマイナス査定になる場合は修理をしてから買取に出すことを検討複数社に見積もりを出し様々な買取店の評価を聞くようにしましょう。

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