
モノノワ編集者のKAKITANIです。鑑定士と言う仕事を13年してきましたがロレックスの相場は年々上がっており、ここまでロレックスが上がるとは思っていませんでした。
ここ数年特にロレックスの価格が高騰しており、生産終了しているモデルの多くも価格が高騰しています。
2022年に入ってからは一部モデル特に価格高騰が更に加速しており全般的に高騰していますがロレックスの時計はいつまで高騰するのか?気になる方も多いのではないでしょうか。
高騰はいつまで続くのかは誰にも分からず断言ができないのがロレックスの相場です。そこで今回は最近の価格の動向と過去の動向から今後の予測をしてみました。

※あくまでも予想になり価格などを保証するものではありませんので参考程度にご覧いただけますと幸いです。
ロレックスはいつまで高騰を続けるのか?
早速本題のロレックスの高騰はいつまで続くのかについてですが、結論2022年の3月まではまだ高騰する可能が高いというのが予想です。
その理由として3つの理由が挙げられます。
高騰のポイント
■コロナウィルスの影響で生産数が減少。
■2022年3月から4月に新作登場の可能性
■資産としてロレックスの時計の注目が高まっている
1つ目の理由は『コロナウィルスの影響』です。
日本にロレックスを買い付けに来る海外業者がコロナの影響で思うように来れていない事、そもそもコロナの影響で製造が思うように進んでいないという事が高騰の大きな要因となっています。
2つ目の理由は『新作発表に伴う生産終了の可能性』です。
2022年のバーゼルは中止ですが、これまでロレックスの新作は3月後半から4月に向けて行われる時計の見本市バーゼルで発表されてきました。新作が発表されると現在生産されているモデルは生産終了が基本ですので生産終了しそうな時計に関しては特に価格が上がる傾向です。
実際に昨年もデイトナ116500LNは1月頃は330万付近でしたが3月後半に450万まで高騰しました。
3つ目の理由は『ロレックスの時計が資産として注目されている』です。
ロレックスの時計が年々高くなっている事もあり資産としてロレックスの時計を購入される方が増えています。転売目的で購入される方も多いですが、その分ロレックスの需要が高くなり生産終了しているモデルも軒並み高くなっている状況です。
ロレックスのモデル別高騰ランキングTOP20

高騰率ランキング | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 | 16位 | 17位 | 18位 | 19位 | 20位 |
シリーズ名 | デイトナ | サブマリーナ | オイスターパーペチュアル | デイトナ | デイトナ | デイトナ | デイトナ | ミルガウス | ミルガウス | GMTマスター | GMTマスター | GMTマスター | デイトナ | デイトナ | エクスプローラー1 | デイトナ | デイトナ | ヨットマスター | GMTマスター | サブマリーナ |
型番 | 116515LN | 116610LV | 124300 | 116505 | 116506A | 116500 | 116519 | 116400 | 116400 | 126715CHNR | 126710BLRO | 126711CHNR | 116520 | 116500 | 214270 | 116503 | 116520 | 126622 | 126710BLNR | 116610LN |
備考 | オイスターフレックス | グリーン文字盤 | グリーン文字盤 | チョコ&ブラック | アイスブルー | 白 | オイスターフレックス | Zブルー | 黒 | 黒・茶ベゼル | 青赤ベゼル | 黒・茶ベゼル | 黒 | 黒 | 黒 | 黒 | 白 | ダークロジウム | 青黒ベゼル | 黒 |
2021年1月販売金額 | ¥4,300,000 | ¥2,100,000 | ¥1,250,000 | ¥5,200,000 | ¥11,000,000 | ¥3,200,000 | ¥4,200,000 | ¥1,050,000 | ¥1,000,000 | ¥4,350,000 | ¥2,100,000 | ¥2,100,000 | ¥3,200,000 | ¥2,800,000 | ¥1,000,000 | ¥2,350,000 | ¥3,380,000 | ¥1,600,000 | ¥1,700,000 | ¥1,500,000 |
2022年1月販売金額 | ¥8,200,000 | ¥3,900,000 | ¥2,300,000 | ¥9,500,000 | ¥20,000,000 | ¥5,500,000 | ¥7,200,000 | ¥1,800,000 | ¥1,650,000 | ¥7,100,000 | ¥3,400,000 | ¥3,350,000 | ¥5,000,000 | ¥4,300,000 | ¥1,500,000 | ¥3,500,000 | ¥4,900,000 | ¥2,300,000 | ¥2,500,000 | ¥2,100,000 |
高騰率 | 190% | 185% | 184% | 182% | 181% | 171% | 171% | 171% | 165% | 163% | 161% | 159% | 156% | 153% | 150% | 148% | 145% | 143% | 142% | 140% |
各モデル2021年1月と2022年1月の価格を比較し高騰率が高い順にランキング形式でまとめました。価格は価格ドットコムを参考にまとめています。特に金無垢モデルは軒並み高騰しています。
ロレックスはどれくらい高騰したのか
ロレックスの中でも人気モデルをピックアップし実際にどれくらい高騰しているのか過去2年間のデータを参考にまとめました。※なおこちらの金額は新品の販売金額になります。
デイトナ 116500LN 白


2020年1月 | 2020年6月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥2,800,000 | ¥2,900,000 | ¥3,200,000 | ¥4,000,000 | ¥5,500,000 |
様々あるモデルの中でも価格が高騰しているのがデイトナ116500LN。上がったり下がったりを繰り返しながら徐々に高騰。定価は¥1,609,300ですが2022年1月時点で価格ドットコム上での販売価格は¥5,500,000となっています。
2年前の2020年時点では300万前後でしたがコロナの影響もあり一時は200万半ばから後半まで下落。しかし逆に生産数が減った事もあり徐々に価格が上昇し2021年12月時点では400円代の半ばを推移していました。
2022年に入ってからディスコン(生産終了)するのではないかなどの噂もあり価格が高騰しています。昨年もディスコンの噂があり一時期価格が高騰しましたが4月以降は下落しました。

こちらの表は白文字盤のデータですが黒文字盤も同様の値動きとなっています。
サブマリーナ 126610LN


2020年10月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥1,850,000 | ¥1,550,000 | ¥1,750,000 | ¥2,000,000 |
2020年に登場したサブマリーナ126610LN。登場してすぐは200万を超えていましたが徐々に金額は落ち着き150万~160万前後を推移していました。
サブマリーナも他のモデルと同様に徐々高騰し2022年1月現在は200万を超えています。国内で流通し始めた当時200万超えは異常だと言う声が多かったですが登場当時と同じ金額となっています。
サブマリーナ 126610LV

2020年10月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥2,400,000 | ¥2,100,000 | ¥2,300,000 | ¥2,550,000 |
2020年に登場したグリーンベゼルのサブマリーナ126610LV。登場した当初から価格は高く下がった時期でも100万円台後半でその人気ぶりを伺う事ができます。
2022年に入ってから更に高騰しており現在は300万付近まで上がっています。登場したばかりですのでディスコンの可能性は低いですがこの金額になっておりまさにロレックスバブルの象徴です。
GMTマスター 126710BLRO ジュビリーブレス


2020年1月 | 2020年6月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥2,000,000 | ¥2,000,000 | ¥2,100,000 | ¥2,500,000 | ¥3,400,000 |
GMTマスターの126710BLROにはジュビリータイプとオイスタータイプのブレスがあり、以前はオイスターブレスの方が価格は高かったですが現在はほとんど変わりません。コロナ後一時は180万円台まで下がりましたが、徐々に高騰し現在は300円台半ばまで高騰しています。

青と赤のベゼルカラーは青黒に比べて根強い人気を誇っています。
エクスプローラー1 214270


2020年1月 | 2020年6月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥850,000 | ¥850,000 | ¥1,000,000 | ¥1,500,000 | ¥1,500,000 |
2021年に生産が終了したエクスプローラー1の214270。
コロナウィルスの影響で2020年4月頃にはロレックスも値段が下落する中エクスプローラー1は安定した金額を保っているのが分かります。
生産終了が噂され始めてから徐々に値段が高騰し生産終了が決まって一気に高騰。一時は100万円台後半まで上がりましたが少し落ち着き2022年1月時点では150万付近を推移しています。

214270はエクスプローラー1の中で唯一ケースが39mmと大きいモデルです。
エクスプローラー2 216570 黒

2020年1月 | 2020年6月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥1,050,000 | ¥1,050,000 | ¥1,150,000 | ¥1,400,000 | ¥1,400,000 |
エクスプローラー2の216570もエクスプローラー1と同様に2021年に製造終了しました。
2021年はエクスプローラー2が登場して50周年と言う事もありモデルチェンジが予想されていましたのでおおよそ予想通りでした。しかし針の色が変わっているなどでさほど大きな変化がありませんので残念な声も多く上がっています。
生産終了が決まって一時期180付近まで高騰しましたが現在は140万付近で落ち着いている印象です。
エアキング 116900


2020年1月 | 2020年6月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥730,000 | ¥790,000 | ¥800,000 | ¥1,000,000 | ¥1,100,000 |
相場の変動が少なく安定しているのがエアキングです。現行のエアキング116900は今までのエアキングとデザインがガラッと変わり好き嫌いが分かれるモデルと言われていますが実は根強く人気があります。今後徐々に上がってくるのではないかと個人的に期待しているモデルです。(2021年4月時点)
機能の割に評価がそこまで高くなかった、ロレックスのプロフェッショナルモデルが正規店でほとんど購入できないという理由もありエアキングへの注目度がUP。一年前に比べて3割近く上がっています。(2022年1月時点)
ヨットマスター 126622 ダークロジウム

2020年1月 | 2020年6月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥1,480,000 | ¥1,450,000 | ¥1,600,000 | ¥1,700,000 | ¥2,300,000 |
ヨットマスターのロレジウムはベゼルにプラチナを使っているので定価が\1,364,000とプロフェッショナルシリーズの中では高い部類です。
ヨットマスターはサブマリーナやGMTマスターに比べると価格が高騰していませんが間違いなく以前に比べて人気が上がっているシリーズです。
特に2021年から2022年に入ってから青文字盤も共に価格が高騰しています。
ミルガウス 116400GV Zブルー

2020年1月 | 2020年6月 | 2021年1月 | 2021年6月 | 2022年1月 |
¥950,000 | ¥1,000,000 | ¥1,050,000 | ¥1,350,000 | ¥1,800,000 |
ミルガウスのZブルーはグラフの通りじりじりと上がっています。ミルガウスは他のスポーツモデルに比べてそこまで人気が高くないのが現状でしたが2021年の夏ごろから価格が上がり始めて現在は200万近い金額まで高騰しています。
ミルガウスもエアキング同様に機能・性能の割に評価が低いと言われていたモデルですので今後の評価には注目です。
オイスターパーペチュアル 124300 ターコイズ


2021年1月 | 2021年3月 | 2021年6月 | 2021年9月 | 2022年1月 |
¥1,480,000 | ¥2,200,000 | ¥2,200,000 | ¥2,150,000 | – |
定価¥676,500に対して現在200万超えの金額がついているオイスターパーペチュアルの124300。凄まじい金額がついていて今後どうなるかは予測がしづらいモデルです。
ロレックス全般高騰している事、数が極端に少ない事から更に高騰する事が濃厚ですがいくらまで上がるか不明です。2022年1月時点でどこも販売していない事も考えると、今後一気に価格が上がりそうな雰囲気です。

オイスターパーペチュアルの人気を一気に上げた文字盤色です。
なぜロレックスは高騰し続けるのか

なぜロレックスがここまで高騰するのか、コロナ渦でも高騰している理由を4つポイントにまとめました。
コロナ渦における生産量の減少
ロレックスの生産国であるスイスもコロナウィルスの影響で工場が閉鎖。
さらにスイスにあるロレックス工場で働くフランス人が国境を越えて働きに行けないなど生産量に関わる問題が出てきており需要に対して少なかった供給に拍車をかける形になりました。
供給が減っているのにも関わらず需要が増えている事が高騰している理由の1つである事は間違いありません。
コロナウィルスの影響で人の行き来が制限
生産量の減少に加えて人の行き来が以前に比べてかなり少なくなったこともあり海外業者が日本にロレックスを持ち込む数がほとんどなくなり、また並行輸入業者も今まで通り仕入れができなくなったため国内の流通数がかなり減りました。
魅力的なバリエーション展開
今回のエクスプローラーのコンビもそうですがオイスターパーペチュアルのターコイズ文字盤など、ここ最近のロレックスは以前にも増して魅力的なモデルが多いです。
特に定価がそこまで高くないモデルで魅力的なモデルが増えているので需要が高くなり必然的に値段も高騰します。
購入制限による需要の拡大
2019年からロレックスは国内正規店での購入に制限をかけました。
デイトナやGMTマスターなどの人気シリーズが対象ですが対象シリーズを購入すると1年間は他の対象シリーズも購入できない、同シリーズの場合は5年間購入できないという内容です。
この規制によって数本購入したい方は定価で購入できなくなり多少高くても並行輸入や中古でも買うしかなくなりましたので価格が高騰したとも言われています。
まとめ
以上今回はロレックスの高騰はいつまで続くのか?についてまとめました。2022年に入って更に価格が高騰していますが、その理由と相場の動向を考えると2022年3月後半まで高騰続け4月に入ってから下がる傾向にあるのではないかと言うのが予測です。
本来は景気が良いときにものが売れるため、ロレックスも高騰するのですがコロナ渦で経済の先行きが不透明な今でもロレックスが高騰していることを考えるとロレックスの資産価値の高さにただただ驚くばかりです。今後も引き続きロレックスの価格高騰には注目していきます。