1952年から登場したGMTマスター。現在はGMTマスター2という名前で引き続き展開されておりますが16700は1990年から1999年頃まで製造されていたGMTマスター1シリーズのモデルで現在は生産が終了しています。
生産が終了してなお高い人気を誇るのがロレックスですが、今回はGMTマスター16700の資産価値についてまとめました。
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GMTマスター16700について
そもそもGMTマスター1の16700はどんなモデルなのか簡単に説明します。
冒頭にも述べましたが16700は1990年から1999年までの約9年間製造されていたモデルで比較的製造期間は短いモデルです。
中古のマーケットでは比較的流通していますので購入しやすいモデルですが、年々価格は高騰している傾向です。
GMTマスター2は1982年から登場しておりGMTマスター1が生産終了される1999年頃まではGMTマスター1とGMTマスター2は平行して販売されていました。
16700・16760・16710の違いについて
一見するとかなり似ているGMTマスター16700と16710、16760。
16700はGMTマスター1なのに対して16710はGMTマスター2と進化を遂げおりますが具体的に何が変わったのか?表にまとめました。
シリーズ | GMTマスター1 | GMTマスター2 | GMTマスター2 |
---|---|---|---|
モデル | 16700 | 16760 | 16710 |
ケースサイズ | 40mm | 40mm | 40mm |
防水性 | 100m | 100m | 100m |
キャリバー | Cal.3175 | Cal.3085 | Cal.3185/Cal3186 |
ベゼル色 | 青/赤、黒/黒 | 赤/黒 | 青/赤、赤/黒、黒/黒 |
パワーリザーブ | 48時間 | 48時間 | 48時間 |
製造期間 | 1990年~1999年 | 1983年~1988年 | 1990年~2007年 |
大きく異なるのがムーブメント。GMTマスター2のキャリバーは短針のみを単独で動かすことができる仕様となった為、使い勝手が大幅にUP。さらにベゼルと併用する事で最大3カ国の時間を把握する事が可能になりました。
GMTマスター1とGMTマスター2は並行で販売されておりましが、ベゼルカラーはかぶらない様販売されていました。
使い勝手自体はGMTマスター2に軍配がありますが、生産終了して20年以上経過した今なおGMTマスター1は根強い人気があります。
GMTマスター16700の買取価格相場推移
買取相場 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
黒/黒 | ¥850,000 | ¥900,000 | ¥1,050,000 | ¥1,150,000 | ¥1,300,000 |
赤/青 | ¥950,000 | ¥1,100,000 | ¥1,200,000 | ¥1,300,000 | ¥1,500,000 |
16700の価格推移を1年ごとにまとめました。年々上がっているのがグラフからもお分かりいただけると思います。
最近はウクライナ情勢もあり時計の相場がかなり不安定ですがGMTマスター16700はそこまで影響を受けていない印象です。
現行のモデル、型番が6桁モデルは変動が激しいですが16700の様に型番が5桁の製造終了モデルは全体的に落ち着いています。
今後のGMTマスター16700の資産価値について
今後GMTマスター16700の資産価値はどうなのか?直近の動向含め考えていきます。
結論資産価値が大幅に下がる可能性は少ないと予想しております。その理由として下記3つのポイントを上げました。
16700の資産価値が下がる可能性が低い理由
①GMTマスターの人気が上がっている
②製造が終了しているモデルである
③製造された期間が長くなく生産数が多くない
1つ目の『人気』についてですが
GMTマスターは以前から人気がありましたが、ここ数年さらに高い人気を誇っています。
プロフェッショナルシリーズでは初となるジュビリーブレスの採用、2022年にはなんとレフトハンドモデルを発表と攻めたシリーズで度々話題になっています。
その人気はデイトナに劣らぬとも言われGMTマスター自体の人気が上がっており過去モデルにもいい影響を及ぼします。
人気が高いと需要が高く価格も高くなる傾向
2つ目の『製造が終了している』という点です。
こちらに関してはそのままでこれ以上生産数が増えず、年々中古市場での流通数は少なくなる傾向にあります。人気があるモデルですが流通数が少なくなると価格は上がりますので、16700の価値は安定したものになると予想されます。
これ以上生産数が増えない点が価値を保つ理由の1つです
3つ目は『製造期間』です。
ロレックスは長いモデルであれば20年以上製造され続けるモデルもあります。しかし16700に関しては約9年間とそこまで長くなくまた、GMTマスター2と並行販売されていたこともあり数が少ないとも言われています。
安定した需要があり、数もそこまで多くない部分が安定した価値を保つ要因の1つになります。
製造期間が短いと本数が少なく希少性が上がります
16700の中でも資産価値が高い個体について
約9年間製造されていたGMTマスター16700ですが、資産価値が高い個体は存在するのか?
結論16700に関しては『スティックダイヤル』『ミラーダイヤル』『ロングEなど』希少性の高い個体が現段階ではない為(今後注目される箇所が出てくる可能性はあり)特に資産価値が高い個体はありません。
製造されていた9年間の間でバックルがシングルからツインに変更となり、2017年ぐらいまではツインの方が評価は高い傾向でしたが現在は逆にシングルの方がアンティークな雰囲気があるということからシングルの人気が高くなっています。
この時代国内で購入された場合日本ロレックスのシールが付いていますが、シールが全て残っている個体、ベゼルが当時のままで状態が良いといった状態で価値が変わってきます。
今はまだ注目されていないけど今後価値が上がってくる個体がある可能性はあります
資産として16700を持つ際の注意点
資産としてGMTマスター16700を購入するのであれば、どの様な点に注意をすれば良いのか?3つのポイントをまとめました。
購入時には付属品や状態を確認する
生産終了している16700を手に入れるのであれば中古で購入する方法しかありません。中古の場合個体によって状態が変わって来る為購入時には付属品や状態を入念にチェックするようにしましょう。
研磨によって本体が痩せてしまっている個体やブレスレットがくたびれている個体など様々です。
オーバーホール履歴があるかなども購入時に確認してから購入するようにしましょう。
ベゼルの状態は特に入念に確認し部品変更しない
1つ目のポイントと似ていますがGMTマスターはベゼルが特徴的なシリーズで16700のベゼルはアルミ素材のため変色や退色をしている場合が多いです。
綺麗に変色しているのであれば、評価は下がることなくむしろ上がる事もあります。しかし一部だけ変色しているなどの状態であれば見栄えが良くない可能性もありますので評価が下がる場合もありますので、ベゼルの状態は特に入念にチェックして購入するようにしましょう。
またロレックスでオーバーホールを行うとベゼル交換される可能性があり評価は下がってしまいます。当時の部品のままの方が評価は高いため、できる限り当時の部品のまま保管をするようにしましょう。
オーバーホール履歴があるかなども購入時に確認してから購入するようにしましょう。
全体的なバランスを見て購入する
16700を資産として購入する際に注意して欲しい3つ目のポイントが『全体のバランス』です。
全体のバランスとはどういう事かというと、塗料がルミノバに変更されているけど、ベゼルは当時のままでかなり色あせているという個体よりも、トリチウムのままでベゼルも色あせている方がバランスが良く需要は高いです。
時計は保管状況や使用状況によって箇所毎に状態が異なります。全体的にバランスが整っている個体の方が需要が高く結果安定した価値を保つ要因の1つになります。
【まとめ】GMTマスター16700は資産価値が高い
以上今回はGMTマスター16700の資産価値についてまとめました。結論GMTマスター16700の資産価値は非常に高く、生産終了している人気モデルという事も今後も価値が下がる可能性は低く安定した価値を保つのではないかという予想です。
付属品が全て揃っている状態が良い個体であればあるほど需要が高く価値も高いですが年々流通個体数は減少している印象です。
もしGMTマスター16700を資産として持ちたいのであれば早めに購入するのも検討してみてはいかがでしょうか。